ザ・スクロース

散歩

川沿いの道を、ゆらり歩いたり
たまに歌ったり
郵便屋さんと、すれ違いざまに
思い馳せたり
目がかゆかったり

とけないで幻
いつもここで笑っていて
吐き出した気持ちも
今はただ聞いていて

電信柱の、影に染まったり
けつまずいたり
前を歩くスカートの、チェックと歩幅に
懐かしんだり
鼻すすったり

消えないで木漏れ日
いつか見たままでいて
泣き虫が鳴く街
かすむときまでは

歩道橋の上から、足跡なぞったり
雲つないだり
猫かと思ったら、カレーパンの袋じゃない
って声出したり
猫もいたり

止めないで指先
いつのぼくが決めたの
負け恥も誇らしい
風が冷たい

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